小林 快次先生【夏休み子ども科学電話相談の先生たち】
「夏休み子ども科学電話相談」という夏休み期間中のラジオ番組が大好きなのですが、そこで質問に回答してくれている先生方を勝手に紹介していくシリーズです。
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小林 快次先生(北海道大学総合博物館准教授)
恐竜担当
夏は海外での発掘調査のトップシーズンにもかかわらず、毎年このラジオのために帰国してくる恐竜神。
日本人で初めて恐竜の博士号を取った人で、多くの化石を発見することから「ファルコンズ・アイ」という異名も持つ小林先生です。
ご出身は日本の恐竜県、富山県。
昨年には、北海道むかわ町で見つかったハドロサウルス(通称むかわ竜)の全身骨格の化石が8mにもおよぶ国内最大の大きさだったことが分かったと発表するなど、日本の恐竜研究を牽引する研究者です。
むかわ竜についてのニュースと小林先生のインタビュー記事です。
そんなダイナソー小林は、全国の恐竜大好きキッズたちの憧れの的であり、毎年大きいお友達の間では、小林先生の出演回は一番注目される日程です。
というのも、恐竜に関する質問をしてくる子どもたちは、既に絶滅していて身近にいない分、図鑑や様々な情報源から既に恐竜について多くの知識を得ており、他の分野とは段違いに専門的な質問をするお友だちが現れるのです。
そのため、基礎知識に劣る司会のアナウンサーやリスナーは、まずお友だちからの質問の意味が理解できないことも多々。
そして始まる小林先生と子どもたちのバトルに完全に置いてきぼりにされます。笑
小林先生も相手が子どもだからといって手加減しません。
質問のために電話してきた恐竜キッズに対して「恐竜詳しいみたいだね?じゃあ〇〇についてちょっと説明してみて」と知識レベルを試す勝負を仕掛け、
恐竜キッズも「体調は○メートルくらいで、首と尻尾が長い××類で、どこどこで化石が発見されていて~」などと知識がすらすらと出てきたりします。
中には「いつも講演会でお世話になっております」「小林先生、お久しぶりです」と、俺こそが小林先生のTO(トップオタ)なんだ、とアピールする強者まで現れたこともありました。
こういうお友だちの「質問」は質問ではなく「師匠、お手合わせ願います」みたいな雰囲気、お友だちが求めている内容は「恐竜についての最新の学説を教えろ」というもの。
子ども科学電話相談という生易しいレベルではありません。小林恐竜研究室のゼミナールです。笑
それに対して小林先生も「これは今論文に書いているところなんだけど」などとサラッと未発表論文のネタで殴り返すという本気ぶり。小林先生、熱い男です。
そんなバトルの末に、小林先生に実力を認められた優秀で意欲ある恐竜キッズは先生から直々に「恐竜の研究したい?北海道大学で待ってます!」とスカウトされます。
しかしその一方、昨年はあまりに自由な振る舞いをする4~5歳の未就学児に翻弄されるという弱点(?)が露わになりました。
「恐竜は滅んでいない」といった著書もおありの先生なので、「恐竜を見てみたいよね~」などと司会のアナウンサーが迂闊に発言すると、「鳥は恐竜なんで!」と厳しく切られます。笑
ちなみに鳥類担当の川上先生は「恐竜は鳥」という立場で、小林先生vs川上先生での争いが始まることも。
でも争いながら仲は良い様子で、小林先生は川上先生の著書の書評を書いたり一緒に講演やトークイベントなどでも共演しています。
ダイナソー小林先生🦖によるバード川上🦅の著書の書評。
— どんぐりこ (@glicoro) 2018年7月23日
なんだこれは。小林先生がすっかりバード川上の虜になって好き好きオーラ出しまくりじゃねーか!笑#夏休み子ども科学電話相談
『鳥類学者 無謀にも恐竜を語る』 - HONZ https://t.co/x1n978OJr6
今年は出演回数が増えて4回!鳥類担当の川上先生との恐竜→鳥への進化の話にまつわるコラボ回答が聴けそう(そして2人の場外乱闘にも発展するかも?)な7/30-31の2日間は楽しみにしている方も多いようです。
さらに7/31は動物担当の小菅先生&昆虫担当の久留飛先生という全員キャラが立ちすぎ!という先生が4人揃う生物学系スペシャルdayということで必聴ですね。
昨年の小林先生の発したパワーワード。皆さんも覚えておいてください。
「ティラノサウルスは肉食恐竜じゃないから!……超!!!肉食恐竜だから!」
今年は4日間あるハイレベルな小林先生vs恐竜キッズたちの恐竜ゼミの話についていきたい人は、この辺の記事で小林先生について、ぜひ予習しておきましょう。